脾の働き
- jinenya
- 2022年4月7日
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脾は食べ物や飲み物を摂ることを通じて気・血・津液を生みだす中心的な臓です。いわば脾は人体における「工場」のような存在です。飲食物を消化吸収して気や津液のもとになる水穀の精微をつくり出すはたらきを担っています。西洋医学的な表現をすれば脾は胃腸を含めた消化器系全般の機能を持った存在といえます。
消化・吸収・運搬の管理=運化作用
胃・小腸・胆に指令を出しできた栄養物質を全身に運びます。この栄養物質は後天の精といわれ、気血をつくる材料になります。
働きが低下すると、食欲不振、胃のもたれ、食後の眠気・だるさ、下痢、むくみなどの症状がでます。
気血をつくる
栄養物質をもとに気血をつくります。
働きが低下すると、栄養が不足しやせる、顔色が黄色ななります。
血のめぐりの管理=統血作用
血管の外に血が漏れないように管理します。
働きが低下すると、鼻血、不正出血、月経が長くなる、あざができるなどの症状がでます。
内臓・組織の位置の維持=昇提作用
働きが低下すると、長期の下痢、下腹部の下垂、胃・子宮の下垂、めまい、立ちくらみなどの症状が現れます。
胃との関係
脾は胃でできた栄養物質を肺のある上に運びます。
脾の働きが低下すると、未消化の食べ物が停滞し(食積)、代謝されないものが体内に蓄積し(痰飲)たりします。
唇・口との関係
脾の働きが低下すると、飲食物の味がしなくなり、舌に舌苔ができます。
筋肉との関係
脾の栄養物質の運化作用が正常であれば、全身の筋肉が充実します。
思との関係
思いすぎ、考えすぎは脾を傷つけます。

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